腸内環境と食事

腸内環境に良い食生活


腸内環境を整える方法のなかで重要なのが、食生活の改善です。腸内環境を良くする善玉菌やそれを含む食品を「プロバイオティクス」といいますが、プロバイオティクス食品を摂ることがまず大事です。


また、腸内の善玉菌を増やすのに役立つ食品成分「プレバイオティクス」の摂取も必要です。プロバイオティクスと 1文字ちがいでわかりにくいですが、間接的に善玉菌を増やすはたらきを持つ食べ物のことです。


プロバイオティクス食品とプレバイオティクス食品を摂り、肉類やお菓子を控えることが、腸内環境を改善するための食事の基本です。


善玉菌を含む食べ物を摂る


善玉菌を増やすのにいちばん効果があるのは、善玉菌を含む食品を摂ることです。具体的には「ヨーグルト」「乳酸菌飲料」「発酵食品」の 3つです。ヨーグルトも発酵食品ですが、とくに重要なのでわけて説明します。


ヨーグルトには乳酸菌が多く含まれています。一般的には 1mlあたり 1,000万個の乳酸菌が含まれるとされているので、たとえば 200ml食べれば 20億個の乳酸菌を摂取できることになります。


1日 200mlであれば現実的な数字だと思います。商品はあまりこだわる必要はありませんが、できれば「乳酸菌が生きたまま腸まで届く」「プロバイオティクス」などの表記があるものが良いと思います。


研究結果によって、生きたまま腸まで届かなくても良いこと、つまり死菌でも善玉菌を増やして腸内環境を改善できることがわかっていますが、生きたまま届くタイプのものをあえて避ける必要はないでしょう。


乳酸菌飲料も乳酸菌を効率よく摂るには適していますが、なにぶん糖質を多く含む商品が多いのが現状です。


そこで、できればヨーグルトで乳酸菌を摂取したいところですが、ヨーグルトには脂質がある程度含まれるというデメリットがあります。なるべく無糖・無脂肪のヨーグルトを選び、甘味はオリゴ糖や果物でつけるのが良いと思います。


ヨーグルト以外で緒内環境の改善に良いのが、発酵食品です。ぬか漬けや味噌などの発酵食品には、植物性乳酸菌が多く含まれていますので、できれば毎日の食事に取りいれたいところ。


塩分を多く摂ることになってしまう可能性があるので、ヨーグルトと併用してうまく調整しましょう。


ぬか漬けや味噌以外には、キムチやザワークラウトなども乳酸菌を多く含む食品として知られています。これらの発酵食品を食べて、腸内環境を整えていきましょう。


オリゴ糖を摂る


オリゴ糖は便秘解消に良い食品として知られていますが、じつは腸内環境の改善にも直接関係しています。


オリゴ糖は難消化性の食品、つまり小腸で吸収されずに大腸まで届く食品です。大腸まで届いたオリゴ糖は善玉菌のエサになり、善玉菌を増やすのに役立ちます。


またビフィズス菌が増殖して、酢酸や乳酸をより多くつくりだし、それらが悪玉菌の増殖を抑えたり腸のぜんどう運動をうながしたりすることで、腸内環境の改善につながります。


また、オリゴ糖は水分を保持したまま大腸に届くので、便をやわらかくする効果があります。それが便秘解消に良いとされる理由なのですが、便をやわらかくするだけでなく善玉菌を増やして腸のぜんどう運動もうながすので、ダブルの効果が期待できるのです。


オリゴ糖には、ガラクトオリゴ糖・フラクトオリゴ糖・乳果オリゴ糖・イソマルトオリゴ糖・大豆オリゴ糖・キシロオリゴ糖・ラフィノースなどの種類があります。


オリゴ糖を多く含む食品としては「ゴボウ」「玉ねぎ」「アスパラガス」「大豆」「甜菜」などがあります。しかし、基本的には食べ物から摂れるオリゴ糖は非常に少ないので、できれば健康食品やサプリメントを利用したいところ。


市販されているものもありますが、そういった商品は純度が低く、十分な摂取量が確保できないことがあります。純度100%のオリゴ糖の健康食品やサプリが通販でカンタンに買えるので、そちらのほうがオススメです。


ちなみに、妊婦さんや赤ちゃんでも安心して飲むことのできる「はぐくみオリゴ」が個人的にイチオシです。


食物繊維を摂る


食物繊維は、その一部が善玉菌の栄養になることが知られています。しかしより重要なのが、便をカサ増しして、便と腐敗物質を排出することを助ける働きをするということです。


便秘になると便が腸内に長くとどまることになるので、腸内環境は悪化します。腐敗物質が増えると腸内環境が悪くなるだけでなく、肌荒れや、おならや口臭、体臭がくさくなる原因にもなります。


食物繊維を多く含む食品を摂ることで、便秘解消につながったり、腐敗物質の排出につながったりすることがわかっています。腐敗物質が減り悪玉菌の増殖が抑えられることで、結果的に善玉菌を増やすことになるのです。


食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があります。不溶性は便をカサ増しして腸のぜんどう運動をうながす効果が、水溶性はゲル状になり便をやわらかくする効果があります。


不溶性食物繊維はセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどのことで「トウモロコシ」「いんげん豆」「ひよこ豆」「えんどう豆」「きくらげ」「しいたけ」「オクラ」「ゴボウ」「サツマイモ」などに多く含まれます。


水溶性食物繊維はペクチン、植物ガム、マンナン、アルギン酸、フコイダン、ラミナリンなどのことで「にんにく」「ゴボウ」「納豆」「アボカド」「オクラ」「いんげん豆」「プルーン」などに多く含まれます。


便秘解消に効果的であり、腸内環境の改善をとおして健康や美容への効果も期待できる食物繊維を、ふだんの食事にしっかりと取りいれていきましょう。


肉類やお菓子を控える


善玉菌を増やすプロバイオティクス食品やプレバイオティクス食品を摂ることは大事ですが、同じく大事なのが、悪玉菌を増やす食事を控えるということ。


肉類は未消化のタンパク質を増やして、悪玉菌が腐敗物質をつくりだす原因になります。腐敗物質が増えることで腸内環境は悪化して、便秘やおならのニオイなどの要因になります。


肉類やスナック菓子などは、食べる回数や量を抑えるようにしましょう。善玉菌を増やす努力をする一方で、悪玉菌もせっせと増やす食事をとらないように、ふだんから意識することが大切です。